カーテンを縫う(ウィリアム・モリス)

ウイリアム・モリスの「ピンパーネル」生地でカーテンを縫いました。生地はヤフオクで、メーター9000円ほどで購入できました。といっても、私にとっては、ものすごい奮発!仕方がありません。川島織物ですから。とってもすばらしい見事な織物です。襞(ヒダ)は約1.5倍です。カーテンレールを使いたくないので、私なりに工夫しました。

これまでは御殿簾(ごてんすだれ)を昼夜、一年を通して掛けていましたが、東向きで日光が強く竹籤(たけひご)を繋いでいる糸が切れてしまい途中まで巻き上げて、スクロールして使用していました。

川島織物はモリスのデザインをなんとも美しい織で表現しています。ポリエステル製なのは致し方ありません。他社でも同様の素材で織っていたり、綿もありますが、断然、川島織物に軍配が上がります。

タッセル
只今中国から輸送中のタッセルはこちら(動画ではありものを使用)

ヤフオク★ カーテン生地(川島織物)FF1023 ピンパーネル G 142cm巾 1m ¥9.180  ポリエステル100%  防炎 ウォッシャブル 柄リピート27.8cm

アリエクスプレス★ タッセル 1set(2個)合計金額:¥2,064 / フックホルダー 2set(4個)¥1,471 X 2 送料¥448

モノタロウ★ ICS丸パイプ 長さ3650mm 外径19mm 合計金額:¥2,189

使い回しのあり合わせ★ ゴールドスプレー / 水性ペンキ黒 / カーテンリング / パイプの端用ボタン / ボンド / 麻紐


ウィリアム・モリス

W.Mmorris

ウィリアム・モリス(1834 -1896)に少し触れておきたいと思います。裕福な中産階級の家庭に生まれたモリスは、イギリスの工芸家であり詩人で、現代のファンタジージャンルを確立した小説家でもありました。また、1877年に歴史的建造物保護協会(SPAB)を設立したことも特筆に値します。ヴィクトリア朝のイギリスでは、産業革命により労働の喜びや手仕事の美しさが失われてしまいました。モリスは中世の美にあこがれて、芸術の機械化による大量生産に反発し、アーツ・アンド・クラフツ運動(美術工芸運動)を主唱しました。

モリスはオックスフォード大学で古典を学んだことから、バーミンガム・セットというグループに参加して中世主義に傾倒しました。グループは主に視覚芸術に重要性を見出しましたが、当初の関心は文学で、ジョン・ラスキンの著作を発見したことからイギリスの田舎の教会を訪れ、フランスやベルギーなどの中世の都市へも巡礼をしたときにターニングポイントが起きたのです。

中世主義というのは、文学・政治・宗教・建築・絵画の領域に広がった過去を回復し、新たに中世に範を求めた動きでした。17世紀以来、ロマン主義、ゴシックリバイバル、ラファエル前派、アーツ・アンド・クラフツ運動、新中世趣味などさまざまな運動は、中世を創造的活動のモデルまたはインスピレーションにしたのです。

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティプロセルピナとして描いたジェーン・モリス(1874)
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティがプロセルピナとして描いたモリスの妻ジェーン(1874)

大学卒業後、彼はジェーン・バーデンと結婚し、ラファエル前派の芸術家エドワード・バーンジョーンズとダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、そしてネオゴシック建築家フィリップ・ウェッブと親密な関係を築きました。

アーツ・アンド・クラフツ運動は、職人の手仕事による生産と機能的・実用的な美の追求を唱えました。生活の中に芸術を一致させ、壁紙や椅子などのインテリア製品、美しい書体の設計に至るまで、工芸の広範な分野でモリスは活躍しました。このデザイン思想は実践を伴い、一つのムーブメントとなって世界各国に大きな影響を与えたのです。近代デザイン運動の発端ともなったことから、モリスは「モダンデザインの父」と呼ばれています。また社会主義を信奉し、「ユートピアだより」を著すなど多方面で精力的に活動し、それぞれの領域で大きな業績を挙げました。

作家の生涯をたどると作品や作風が生まれた背景を知ることができ、それが私たちの心に印象を植え付ける最大要因となりますが、モリスという20世紀において大きな足跡を残した芸術家の軌跡は、今回のカーテン作りとかけ離れるので、別の機会に、楽しみとして取っておきたいと思います。

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