[錬金術] 記憶術・結合術

 第三章 – 記憶術・結合術

ルルスと『アルス・マグナ』

 はじめに

ヘレニズム化したエジプトのエレクサンドリアではじまったキミア(錬金術)の文化遺産は、アラビア・イスラム世界にもたらされて広く発展し、そこから12世紀の中世ヨーロッパに流入しました。最初にラテン語に翻訳されたのは『モリエヌス』です。

その後、キミアが注目を集めるようになると多くの偽書が広く行き渡りました。その中にはルルスの名に帰された書物も数多く見受けられました。

『ガリヴァー旅行記』のラピュタに出てくる「ザ・エンジン」は、近代的コンピュータに少しでも似ている装置として最も早くに知られた例ですが、これはルルスに着想を得たものといわれています。天啓博士と称されたルルスとはいったい何者か。彼がわたしたちに遺した記憶術・結合術とは何か。今回はその謎を探る旅です。

それではその前に、これまでの歴史を少しく振り返るところから始めたいと思います。

キリスト教世界では、紀元前4世紀のアリストテレスの自然科学(=自然哲学)が17世紀まで主流で、新しい哲学は生み出されず、範疇論や論理学文献へのコメント(注釈 解釈)が主でした。言ってみれば、アリストテレスの焼き直しが二千年以上続いたということになります。

古代ギリシアの哲学者エンペドクレスは、この宇宙を生成させている万物の根源(アルケー)は四元素(火・空気・水・土)であると考えました。そして不生不滅の四元素に、愛と憎しみが作用して、結合・離反が生じるととらえました。

アリストテレスはこの四元素説を深掘りし、まずはじめに、第一質量(プリマ・マテリア)という、宇宙のすべての物質のもとになる基本物質を考えました。そしてそこに、四性質(熱・冷・湿・乾)が加わることによって、四元素が生まれると主張しました。

第一質量に、「熱・冷」と「湿・乾」の二組みから、ひとつずつを取り出して合わせます。そうすることで、四元素ができます。

第一質量 + 熱 + 湿 = 空気

第一質量 + 熱 + 乾 = 火

第一質量 + 冷 + 湿 = 水

第一質量 + 冷 + 乾 = 土

四元素は、四性質を入れ変えることで、物質変換が可能なことから、当時の錬金術師たちはこの理論を用いて、卑金属を金に変えることができると考えたのです。

初期の錬金術思想には、プラトン、アリストテレス、新ピタゴラス派、グノーシス派、ストア哲学、宗教、占星術などが入り混じっていました。

次の知の担い手となった中世のイスラム世界では、ヘレニズムの伝統を受け継ぎながら、独自の特色が打ち出されていきました。技術面では、実験用のさまざまな蒸留器や温浸器などが発明されました。8世紀のゲーベル(ジャービル・ブン・ハイヤーン)が工夫した蒸留装置は、アランビックとして現在も使われていますが、彼は物質を、

「精」(樟脳、水銀、ヒ素、硫黄など揮発性のもの)

「金属体」(金属)

「物体」(精・金属でないもの)

に分類しました。

そして錬金術に不可欠なものとして「エリクサー」(賢者の石 霊薬 万能薬)があると思索しました。この妙薬を発見するために、以後の錬金術師は、懸命な努力を繰り広げていくことになります。

そしてヨーロッパでは、一般によく知られるようになったクインタ・エッセンティア(第五の精髄)の理論が、ロジャー・ベーコン、アルベルトゥス・マグヌス、トマス・アクイナスなどの13世紀のキリスト教会の最も偉大な聖職者たちの心も強くとらえることになります。

第五元素というのは、月下界の四元素(火・空気・水・土)のほかに天界の元素として想定されたアイテール、エーテルのことです。これは天界のものが、地上に深く及んでいるという錬金術特有の「上にあるものは下にあるものからのものであり、下にあるものは上にあるものからのもの」から発した着想でした。それは、マクロコスモス(大宇宙)とミクロコスモス(小宇宙)の相似あるいは照応について述るものでもあります。そして、卑金属を金や宝石に変えるように、人間の魂を「大地から天へと」と昇華させていく修道過程であると考えられたのです。

今回の主役ルルスの名が冠された『自然の秘密、あるいは第五元素について』のなかでは、第五元素(精 spiritus)は当時、新しく発見されたアルコールが適用されました。けれどもこれは偽書であることが今では判明しています。錬金術に関するルルスの書は80編にも及びますが、それらはみな彼の神秘的傾向と特色を助長して書かれた偽書でした。

しかしいずれにしてもルルスは、アラビア(イスラム)世界から次の時代の担い手となる中世キリスト教世界への知の架け橋となったことは事実です。そしてルネサンスの学者たちに多大な影響を与え続けました。それがどのようなものだったのか、どのような足跡を遺したかを見ずに知識の探究を推し進めるのは困難です。

ルルスは、キリスト教の優位を証明するために、全学問の総合的体系を組み立て、基本的な学理ないし概念を設定することによって、そこからできるだけ多くの結論を引き出そうとする一種の記号計算的な方法を編み出しました。

それはライプニッツの普遍学の先駆になりました。そしてそれは現代の記号論理学にも通じています。

ではルルスの生涯を寓意的に描いた12枚のミニアチュールをご覧いただきながら、その足跡を追っていきます。


目次

★最初のラテン語訳の錬金術書『モリエヌス』

★ルルス

  1. プロフィール
  2. ルルスの生涯を描いた12枚のミニアチュール
  3. 学問の樹
  4. 大いなる術(アルス・マグナ)
  5. 結合術(アルス・コンビナトリア)

 最初のラテン語訳の錬金術書『モリエヌス』

モリエヌス・ロマヌス
『モリエヌス・ロマヌス』 左上から順にヘルメス・トリスメギストス、モリエヌス・ロマヌス、ルルス(とあるがアクィナスか)。右上から順にゲーベル、ベーコン、パラケルスス。

12世紀頃、西ヨーロッパの人々は、ローマ帝国の衰退に伴った長期にわたる科学的無活動の時代から、ようやく覚醒しはじめていました。彼らの間にはアラビア科学に対する強い好奇心がありました。

古代ギリシア語から古代シリア語へ翻訳され、そこから古代アラビア語に訳された錬金術の写本が、今度はラテン語に翻訳されました。これらの著作は西ヨーロッパで熱狂的に受け入れられ、錬金術の実用化が盛んになっていきます。

1144年頃にアラビア語から最初にラテン語訳されたのは、チェスターのロバート(スペインのセゴビアで働き、その後イギリスに戻ったアラビア人。数学者)による『モリエヌス』でした。

モリエヌスとは、エルサレム近くの山に住んでいた7世紀の伝説的なキリスト教の隠者・錬金術師の名前(モリエヌス・ロマヌス)です。

内容はモリエヌスとダマスカスのウマイヤ朝のカリフ(イスラムの最高指導者)で錬金術師でもあったチャリド・イブン・ヤズィードとの対話です。

この直後、ゲベル(ジャービル・イブン・ハイヤーン)に帰属する70冊などがラテン語に訳され、中世ヨーロッパでほとんど知られていなかった錬金術に端緒を開きました。

 ルルス

 プロフィール

レコンキスタによってイスラムの地を征服したスペインは、地中海のマヨルカ島を植民地にしました。ライムンドゥス・ルルス(1232〜1316 ラモン・リュイ:カタルーニャ語)の両親は、この再征服活動によりカタルーニャからマヨルカへやってきた移住者でした。ルルスはマヨルカの首都パルマの廷臣の子として誕生しました。

哲学者・神学者・神秘家・百科全書家・教育者・数学者・カタルーニャ語文学の父とも称されるルルスは、博識と敬虔から天啓博士と尊称されました。

ルルスはラテン語、カタルーニャ語、アラビア語などで著作を残しました。 真正な著作は265冊あり、偽書は400冊が伝わっています。ルネサンス期には、偽書を正真正銘の作と受け取り、ルルスの神秘的な思想観を錬金術に結びつける誤った取られ方もされました。

ルルスは錬金術師ではありませんでした。けれども錬金術というものが、次の世界の覇者となる中世ヨーロッパ、キリスト教世界に果たした役割を鑑みるときその意義は大きく、外すことのできない知の巨人です。

ルルスは幼少期に征服王ハイメ1世の小姓になり、騎士道や詩作の素養を身につけていきました。しかし高貴な女性と結婚し二人の子供を授かりながらも、淫らな生活を送っていました。ところがある夜、空中に十字架上のキリストの幻視を見る神秘体験をします。それは全部で5回もたらされました。この主の「世俗を捨てよ」との呼びかけに、ルルスは回心に至ります。

その際の印象的な伝説があるので載せておきます。ルルスはさる女性への熱情にとらわれていました。女はルルスの激越な求愛を逃れるために、おのが美貌のもとに隠した真の姿をさらすほかはありませんでした。胸をはだけ、ほとほと癌に喰らい尽くされた姿を見せたのです。汝の魂は救世主にこそはるかに安んじてゆだねるべしと、胸に発する悪臭が、ルルスの目を覚まさせたのです。

30歳になっていた彼は家族も地位も捨て、神に仕える人生を選びました。アラビア人とユダヤ人を改宗させる、いわば平和的十字軍に自らを捧げ3つの誓願をして、のちに成就させました。

その3つとは、イスラム教徒のカトリックへの改宗のためには死をも辞さない、異教徒の誤謬を論駁するために最高の書物を著す、異教の地でカトリック信仰の真理を布教する宣教師のための外国語教育を目的とする修道院を設立する、というものでした。

かくしてフランスやイタリア、アフリカ、アルメニア、キプロス、エルサレムなど、国を跨いで行き来する旅から旅への布教の行脚がはじまりました。

 ルルスの生涯を描いた12枚のミニアチュール

「ルルスの生涯」の一部を抽出して示した『Breviculum (ブレビキュラム) ex artibus Raimundi Lulli Electum』(冊子状の写本)には、12枚の寓話的なミニアチュールが収められています。

最も忠実な弟子トーマス・ル・ミエシエが、師の教えをフランスの宮廷で広めることを意図して1322年に編集されました。フランスの女王から依頼された写本は、バーデン州立図書館に収蔵されています。

ルルス『ブレビキュラム』回心

左ページ:イエスの幻視で回心するルルスとフランスとスペインのサンティアゴ・デ・ガリシアへの巡礼が描かれています。

右ページ:アッシジの聖フランチェスコに関する説教とフランシスコ会の慣習の賦課

ルルス『ブレビキュラム』奴隷との諍いとランダ山の啓示とソルボンヌ大学での教鞭

左ページ:ルルスはムーア人(イスラム教徒)を奴隷として雇い、彼から9年間、アラビア語とアラビア文化を教わりました。けれどもイエス・キリストを冒涜したことでルルスは彼を殴打したため、関係は最悪な展開に発展しました。ムーア人奴隷は復讐のため、ルルスを剣で負傷させたのです。ルルスは自力で剣を抜き取りました。周りの者が奴隷を殺そうとしましたが、ルルスはそれを押し留めました。そして投獄されると、ムーア人は刑務所で自殺してしまいました。

右ページ:ルルスは一旦、マヨルカへ戻り、1272年頃、ランダ山で瞑想と熟考にふけり啓示を与えられて、ラレアルのシトー会修道院に入り、そこで僧侶たちは彼にラテン語、文法、哲学(イスラムとカトリックの両方)を教えました。その後、ルルスはソルボンヌ大学の教授になり、術(アルス)の講義をします。

ラテン語のars(アルス)は、英語のart(アート)の語源です。

現在では芸術・学芸に対して使われていますが、17世紀までは「術・技術」の意味でした。ギリシア語のテクネ(テクニックの語源)の訳語で、もともとは秩序の神・アヴェスタなどに基づいています。

中世以来、技術・術の意味で用いられてきたところに、18世紀に美学(エステティカ)が発祥してから、新たに、感性的な「美を表現する術」という意味づけがなされ、現在ではアートといえば、芸術・美術という意味に変化しているので、混乱してとらえにくいかもしれません。

ルルスの術とは、『大いなる術(アルス・マグナ)』などで提示されました。それは、「ルルスの術(アルス・マグナ・ライムンディ ars magna Raimundi)」として知られた技法です。

これは彼によれば「真理」に至るための無謬の術で、神の属性の顕現として万象についての知を一元的に集成すること、すなわち普遍学の樹立を可能たらしめるものです。後で記述するキャプション「大いなる術」で説明します。

左ページ:ルルスが見た、彼の時代の世界を表しています。馬にまたがる先頭がアリストテレス、後ろアヴェロエス(イブン・ルシュド)

右ページ:知性・意志・記憶に先導され、正しき意図の馬にまたがるルルス

『ブレビキュラム』教皇と王たちに主著を届けるルルス

教皇と王たちに作品を届けるルルス

ルルスの巡礼の航海『ブレビキュラム』

左ページ:チュニジアへの旅とイスラム教の学者との論争

右ページ:アルジェリアで攻撃されるルルス(投石で傷を負い、それが原因で亡くなったと伝わる)

ルルス『ブレビキュラム』ルルスと愛弟子/女王への進呈

左ページ:ルルスと最愛の弟子トーマス・ル・ミエシエ

右ページ:フランス女王に著書を進呈


ルルス『ブラビキュラム』9人の使徒への教説

こちらの細密画は12枚の中心に配されている1枚です。全ミニアチュールの記載内容は省きますが、例としてどのようなことが書かれているのか、ここから推察していただければと思います。(全部をお知りになりたい場合はこの画像をクリックし、サイト「聖なるレイモンド・リュイ(英語名)の記憶術」に飛んでください)

それでは左端から順に見てみましょう。

【 左端の聖人とその横のはしご 】

9人の聖者が一列に配されています。それぞれが質問しています。

そうであるかどうか

なんであるか

なにについて

なぜ

どれくらい

どのような

いつ

どこで

どのようにして/なにをもって

これらの質問は、横にあるはしごの9段の主題と、「ある」という動詞で、関係づけられています。

天使

人間

表象するもの

感覚するもの

植物

元素

道具

【 中央のルルスの言葉(赤文字) 】

あなた方は、内在的なものと外在的なもの・即時的なものと媒介的なもの・実質的なものと偶発的なもの・不可視的なものと感覚的なもの・永続的なものと腐敗しうるものなど、万物を含む9つの主題を熟考し探求する9人の領主です。

もしあなたがこの知識を得たいのであれば、神の思し召しにより、現在の発明学の規範に従い、術でそれを行うことができます。

その規範とは、善良な知性に、信仰の塔にかかっているはしごの上の原理を、すべての存在の原理や原因であることから提起しうるあらゆる疑わしい問題を解決するために使用するよう指示するものです。

術の中で我々はまた、あなた方の質問の個別の相違点を説明します。

それらは、結合した知性が、安らぎと真実を明確に疑いなくあなたに示すでしょう。

そして記憶を呼び覚まし、自分の意志で真の信念によって、塔の頂上に到達することができるのです。

【 黒文字 】

ここに術の原理がありますが、それは普遍的で・単純で・原初的で・真で・現実で・必要で・実質的で・偶発的で・即時的で・媒介的であり・すべての存在・その実在・操作・意識を構成しています。

これらの原理がよく定義され、真理の規則・規範と混合して区別されると、古代の哲学者が最も強力な知識と呼んだ効果が現れます。

同様に、2つの必要な実証と、その他多くの必要な方法を加味しています。

【 右側のはしごの中 】

ルルスは、知識のはしごが、神にアクセスするために必要な手段であると指し示しています。

そして術の原理を、二行で説明しています。それは絶対的原理と関係的原理です。

括弧内の左は絶対的原理で、右には関係的原理が、下から順に記されています。

[ 絶対的原理(神的位格) / 関係的原理(相対的原理) ]

B [ 善 / 差異 ]

C「 偉大さ / 一致 ]

D [ 永遠 / 対立 ]

E [ 力 / 端緒 ]

F [ 知恵 / 中間 ]

G [ 意志 / 終局 ]

H [ 徳 / 多数 ]

I [ 真実 / 同等 ]

K [ 栄光 / 少数 ]

【 愛と理性の塔から吊るされたロープ 】

親密な思いやりと慈しみの紐。あなたの信仰によって、あなたは救われます。

上には7つの次の美点が必要です。正義感、不屈の精神、節制、慎重さ、謙虚さ、忍耐、思いやり。

塔の頂上では、天使が三位一体を支えています。

【 塔の下 】

7つの大罪  欲望・大食・怠惰・貪欲・羨望・憤怒・驕り

そこでわたしは人間の知性を、確固たる信念を持って真の信仰を貫き、恵みの綱を登る天使として表現しました。そして悪徳はこれに関与することができず、美徳だけが関与することができるように、ある美徳は知性のように恵みによって非常によく超越することができます。ちょうど人間の意志が、神から自由に与えられた慈愛によって、何よりも敵ではなく神を愛し、自分自身を愛し、その富を分け与えるように。このような慈愛は、人間の意志に属するもので、神が慈愛をもってそれを高みに引き上げない限り、自分自身ではその自然の有限性を超越することはできません。

この塔の底とその下には、栄光から最も離れた忌まわしい掃き溜めと底なしの穴があり、前記の徳を持たない信仰心のない者のための最も深い牢獄があり、自らを糧とし、水によっても消すことのできない降り注ぐ火があります。この火はわたしたちの体を構成するために作られた自然の火とは異なり、神の正義によって強化された超自然的な火で、呪われた者たちを苦しめるために準備されています。上述の美徳の対極にあるものとして、罪すなわち悪徳がここに刻まれているのです。


ルネサンス時代に入ると、キリスト教的な概念に基づく騎士とか遍歴の旅などの物語が創作されます。ファクターとしては、主人公が夢や幻を見たり掲示を受けたりして苦難の道を進み、とうとう最後には賢者に出会うといった、今日においても馴染みのあるストーリーです。ルルスの遍歴の人生も、霊感を与えているのでしょうか。

 学問の樹

学問の樹
『学問の樹』 ハーバードの稀覯書を収蔵するホートン図書館蔵

『学問の樹(科学のツリー  Arbor Scientiae)』は、1295〜96年にローマで執筆されました。ここではあらゆる百科全書的な知識が図式化されています。樹という寓喩(アレゴリー)であらわされ、範疇(カテゴリー)はアリストテレスの影響を示しています。

9つの位階と9つの関係を根にもった知識の樹は、16本の枝に分かれます。

そして、それらの枝のそれぞれがそれ自体、一本の樹をなしています

さらにそれぞれが、根・幹・枝・小枝・葉・花・実、の7つの部分に分かれています。

〈 8本の樹 〉

・元素の樹(元素的構成物 = 石・木・動物のように四元素で構成される月下の世界の事物を表現)

・植物の樹(植物学と医学への応用)

・感覚の樹(知覚、感覚をそなえた存在と動物)

・表象の樹(他の樹で表現されている事物を類似的にかたどった心的イメージからなる)

・人間と道徳の樹(記憶・悟性・意志に関わるもので、人間が発明した科学と技芸を包括している)

・天界の樹(天文学と占星術)

・天使の樹(天使と天使の助け)

・神の樹(もろもろの神の位格・神の卓越性と所産)

〈 さらなる8本の樹 〉

・道徳の樹(倫理学、悪徳と美徳)

・永世の樹(来世の領域、彼岸世界、地獄と極楽)

・聖母の樹(マリア論)

・キリストの樹(キリスト論)

・皇帝の樹(統治)

・使徒の樹(教会の統治と聖職者位階制)

・実例の樹(知識の内容が寓意的に説明される)

・問題の樹(さまざまな技芸に関する四千の問題)

根は、9つの位格と9つの関係です。幹はこれらの原理のすべての結合をあらわしています。

この結合から空間を満たす原初のカオスとしての混乱した物体が生じるのであり、そこにはまた、もろもろの事物の種(形相)とそれらの性向とがはらまれています。

例として、「元素の樹」を見てみましょう。

大きな枝は、四元素(水・火・空気・土)をあらわしており、これらは四元素が合成されてできる4つの塊(海、大地など)へと枝分かれします。

葉は、偶有性です。

花は道具(手、足、目など)です。

実は、石、黄金、りんご、鳥のような個物です。

樹は一種の視覚的記憶術でもあります。それは場の概念が、視覚化された古典期の記憶術と接点があるからです。

記憶術は、紀元前6世紀のギリシアのシモニデスにはじまったといわれています。宴席の最中に起きた地震で圧死した数十人がどこに座っていたかを場所と結びつけ、損傷が激しく識別できない遺体が誰なのかをシモニデスは思い出しました。

このことからシモニデスは、視覚効果を駆使する「場の記憶」という方法を編み出したのです。覚えておきたいことを鮮明なイメージに置き換え、それを架空の「記憶の宮殿」に配置するのです。

ローマのキケロは、数時間に及ぶ大演説を原稿なしで完璧に行なったといわれています。元老院では、メモを使っての弁論は認められていなかったので、記憶術が発達しました。

キリスト教主体の中世ヨーロッパに受け継がれたのは、当時は紙は貴重で、印刷術も発達していなかったからです。記憶力を養うことは、修道僧や神学者、教養人の必要条件だったのです。

記憶術を意味するニーモニック(mnemonic 英語)は、記憶を意味するムネーモニコス(mnemonikos 英語 μνημονικός 古代ギリシア語)からの派生語で、語源は、ギリシア神話の記憶の女神ムネモシュネに由来します。

ダンテ・ガブリエル・ロゼッティ『ムネモシュネ』
ダンテ・ガブリエル・ロゼッティ『ムネモシュネ』

ただルルスの記憶術は、少し説明が必要です。

次の『大いなる術(アルス・マグナ)』でご覧いただきますが、神をあらわす名称がBからKに還元されています。ここでは古典期のイメージに結びつけるという方法は認められません。

また記憶とは思い出すことや覚えておくことですが、ルルスの場合は「神の真理を想起」させることが目的です。

「想起説(アナムネーシス)」となると、これはプラトンの概念です。不死なる神に対して、人間は死すべきものどもで、未熟な人間は神の摂理を会得し実践できるまで輪廻を繰り返すというのが、古代ギリシアの死生観にはありました。死は、真の自己たる魂が、肉体という不自由な墓場に閉じ込められた状態から自由になることを意味し、哲学は死の練習であるとされたのです。

こうした思想に基づいて、プラトンは「知らない」ということはどういう状態かというと、本来の人間にそなわっている知識が忘却状態にあることだと考え、学習することによって想い起こすことができると思索しました。例えば、善悪の概念を人は理解することができますが、なぜ理解できるのかといえばそれは前世で知っていたので認識が及ぶのだと主張します。忘れている知識を学習することによって、想い越し再び身につけることが適うとして、繰り返し復習することが大切だと提唱しました。

 大いなる術

アルス・マグナ
ウンベルト・エーコ『完全言語の探究』から

フランシスコ会修道士ルルスは、伝道のためにみずから普遍学と名づけた『大いなる術(アルス・マグナ)』を考案しました。イスラム教徒をキリスト教に改宗させる方法として考え出されたことは先に記しました。これが「ルルスの術(アルス・マグナ・ライムンディ)」として知られた技法です。

『大いなる術(アルス・マグナ)』には、最も長いバージョンのアルス・ジェネラルス・ウルティマ(1305年)と、短いバージョンのアートブロイ(1308年 ラテン語:アルス・ブレビス )があります。

〈 位格表 〉

『大いなる術は』は、BからKまでの9つのアルファベット文字と4つの図形を用いています。「位格表」のなかで、それぞれが9つの文字に順番に割り当てられた9つの実体からなる集まりを、6つ(絶対的原理・関係的原理・問題・主題・美徳・悪徳)あげて表にしています。

B (Bonitas) 善

C (Magnitudo) 偉大さ

D (Duratio) 永遠

E (Potestas) 力

F (Sapientia) 知恵

G (Voluntas) 意志

H (virtus) 徳

I (Veritas) 真理

K (Gloria) 栄光

ルルスのアルファベットは9つの「絶対的原理」、すなわち神的位格をあらわし、これらによって、創造の際、もろもろの位格は相互にその本性を交通し合い、伝播していきます。

また、それは9つの「関係的原理(相対的原理)」、9つの「問題」、9つの「主題」、9つの「美徳」、9つの「悪徳」をあらわします。

〈 第一図形(Aをめぐるもの) 〉

ここでは、各文字に9つの絶対的原理(神的位格)が割り振られたうえで、これらの原理を「善は偉大である」とか、「偉大さは栄光に満ちている」といったような述語付けによって結びつけることのできるあらゆる「結合」をたどっていきます。

基本概念はプラトン的イデアに対応し、使用する際には、主語の位置にも述語の位置にも置かれうるもので、円の中の対角線が示唆するごとく、すべて相互に交換可能な結合術です。主語となるときは名詞のかたちをとり、述語になるときは形容詞のかたちをとります。円に内接する多角形のどの線も双方向に読む必要があります。たとえば、「善は偉大」とも「偉大さは善い」とも読むことができます。

ルールとして、BBやCCのような結合は排除されます。それは媒辞(三段論法で、大概念と小概念を媒介する中概念)を見つけることができないからです。

〈 第二図形(Tをめぐるもの) 〉

この図に含まれる関係的原理(相対的原理)を、3つで1組になった定義に結びつけて生み出すことができます。さまざまなタイプの関係と、さまざまなタイプの実態との間に定められた連関を記憶することができます。

これらの関係によって神的位格を宇宙とのつながりのうちに置くことができます。ただし対立、多、少といった関係的原理(相対的原理)は、神の内にそなわっているはずもないものとされます。

〈 第三図形 〉

9個の字母を2つずつ機械的に結合させたものを示していますが、はじめの字母が常に主語として、そして2番目の字母は常に述語として置かれ、一見したところでは順序を逆にすることは排除されています。

〈 第四図形 〉

同心円で構成され、内側の二つの円が回転することによって、3個ずつの文字のすべての組み合わせを生み出すことができます。

これはもっとも有名なもので、3つの同心円が大きいものから小さいものへと順に重ねられ、通常はひもで結ばれて中心でつながれています。

ルルスは執筆の翌年(1309年)、4度目のパリを訪れています。当時のパリはラテン・アヴェロエス主義が興隆していました。

アヴェロエス主義に対してルルスは著作での反論にとどまらず、激しい論争も交えました。

アヴェロエス(アラビア名:イブン・ルシュド)は、スペインのコルドバで代々、裁判官を務める名家に生まれた12世紀のイスラム世界の哲学者で医者です。彼はアラブ・イスラム世界において膨大なアリストテレスの注釈を書きました。今回の冒頭でも記しましたが、古代から17世紀まで、学問の中心軸に置かれたものは、ほとんどがアリストテレスへのコメントだったのです。

ラファエロ・サンティ「アテナイの学堂」
アヴェロエス(白枠) ラファエロ・サンティ「アテナイの学堂」

13世紀のマヨルカ、イタリアは、ユダヤの知識人が盛んに関心を傾けたカバラ、占星術、スーフィズムなどが入り混じって知の坩堝(るつぼ)を作っていました。アリストテレス、アウグスティヌス的な新プラトン主義、トマス・アクィナスなどの影響下にあったルルスの思想は、伝統的なスコラ学の知を大きく超える包括性と普遍性をそなえていました。

 結合術(アルス・コンビナトリア)

ルルスの術は、論理の術と神秘主義をそなえた「論理機械(ローギッシェ・マシーネ)」でした。神秘主義的なコスモス・ヴィジョンに根ざし、そのコスモスの構造を記号言語に映しだそうとしたものです。全学問の総合的体系を組立て、基本的な学理ないし概念を設定することによって、そこからできるだけ多くの結論を引出そうとする一種の記号計算的な方法です。

アリストテレスの古典論理学に比べ、人工的な記号を多用する記号論理学(symbolic logic)は、現代論理学の別称ですが、ルルスは推論を記号試算によって行うという発想を立てたのです。

20世紀のアメリカの心理学者ソーンダイクは、「現代の銀行やオフィースに置かれた積算機械のようなものである。はじめに各カテゴリー、概念、主語、述語などを適当に配分・結合させることで、予想される要求に正確に答えられるだろう」と述べました。

大いなる術(アルス・マグナ)で説かれた結合術(アルス・コンビナトリア)は、占星術の円盤のような同心円の図に、抽象概念が多数書き込まれ、それらを機械的に組み合わせることで、神の摂理が説明できると主張するものです。

このルルスの術の影響力は18世紀の啓蒙時代(Enlightenment era)にまで及びました。アムステルダム大学比較文学教授ノイバウアーは、どれほど評価しても仕切れるものではないと、主著『アルス・コンビナトリア(結合術)ー 象徴主義と記号論理学』に記しました。

それは神学、論理学、学問論、錬金術、医学、修辞学、百科全書の理論、記憶術にわたるものでした。


【 ルルスの術を受容した哲学者たち 】

15世紀

クザーヌスとミランドラ
左:クザーヌス(ドイツの神秘主義哲学者・枢機卿・数学者) 右:ピコ・デッラ・ミランドラ(イタリアの哲学者・人文学者)

クザーヌス

クザーヌスは、スコラ哲学と近代哲学の間に位置する思想家です。ルルスの思想が影響を与えている主著『知ある無知』(学識ある無知)で、彼は、神を矛盾的統一とし、反対の一致としてとらえました。神は万象を含んでおり、また万物は神の展開です。神は世界を超越していて、人は自分が無知を自覚するとき理性をこえる信仰に到達して神に触れると説きました。対立したものに調和をもたらそうという思想です。人を神に仲介するのはキリストであり、キリストへの愛によって教会が成立するとしました。個体を小宇宙とみて重視したのです。

ミランドラ

ミランドラは、貴族の家に生まれ、ボローニャ大学で法学を、パドバ大学でアリストテレス哲学を修めました。パリ大学でヘブライ語を修め、カバラ的教説をもってキリスト教神学を補強しようとしました。その後、フィレンツェに出てフィチーノが始めたプラトン・アカデミーの一員となりました。弱冠23歳のとき、シンクレティズム(諸教混交)の考え方による402の論題と、自説や文化伝統の収斂点(しゅうれんてん)をキリスト教の真理において証明しようとする論題など900にのぼるサブジェクトをまとめた集大成、『哲学、カバラ、神学の諸結論』をローマで出版しました。『アポロギア』では、ルルスの思想とカバラの類似性を指摘しました。


16世紀

ジョルダーノ・ブルーノとハインリッヒ・コルネリウス・アグリッパ

左:ジョルダーノ・ブルーノ(イタリアの哲学者・ドミニコ会修道士) 右:ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパ(人道主義者・神学者・弁護士・軍人・医師・秘教的作家)

ブルーノ

ブルーノはクザーヌスの宇宙無限説とコペルニクスの地動説を結合し、無限の宇宙における無数の世界(太陽系)の存在と生成消滅を主張しました。

また物質の極小の単位として不滅の単子の存在を唱えたことは、近代の宇宙論、原子論への布石となりました。

ブルーノは初めトマス・アクィナスを学びますが、ルルスの思想に影響されて記憶術を開発します。

自然哲学から強い影響を受けて宇宙の無限とコペルニクスの地動説を唱え、反教会的な汎神論的神学を主張したことから異端審問にかけられサンタンジェロ城の牢獄に7年間投獄された後、カンポ・ディ・フィオーリ(花の広場)で裸で逆さ吊りにされ火刑に処せられました。ブルーノは処刑宣告をする執行官に「あなた方は真理の前で恐怖に震えているではないか」と言い放ったため舌枷をはめられました。自らの命を超克したブルーノにとって、信念を貫くことこそが彼の揺るがぬ信仰だったのです。

フランセス・イエイツの研究によればブルーノは、イスラム占星術(特にアヴェロエスの哲学)、ネオプラトン主義、ルネサンスのヘルメス主義、そしてエジプトの神トートを取り巻く創世記のような伝説に深く影響を受けたと注釈しています。

アグリッパ

アグリッパの家族の多くは、ハプスブルク家に仕える貴族でした。ミランドラの影響を受けてカバラの研究をはじめた彼は、ドイツで初めてルルスの「術」を解説して「結合術」の構築を試みました。文字や数字や記号などには象徴的秘密があるとして、魔術と悪魔とを切り放して考えた彼は、その結果、神の本質は地上の自然に顕現しているとして自然魔術の発想を得ました。

フェリペ2世

スペイン国王のフェリペ2世も、熱心なルルスの信奉者でした。王宮に設けた図書館には、ルルスの著作を多数集めました。


17世紀

キルヒャーとライプニッツ

左:キルヒャー(ドイツの学者・イエズス会司祭) 右:ライプニッツ(ドイツの哲学者・数学者)

キルヒャー

アタナシウス・キルヒャーは、神学と自然学の完全な融和を目指し、カバラや占星術の理知的な面にも関心を示しました。その研究は広範囲にわたり、数学・光学・音楽学・考古学・東洋学に及ぶ膨大な著作を遺しています。幻灯機(ファンタスマゴリア)・カメラオブスクラ・拡声器の復元と発明、さらにヒエログリフ解読の先駆者で、漢字のエジプト起源説の提唱者としても知られます。著書に『磁石論』『普遍的音楽技法』『地下世界』『シナ図説』『エジプトのオイディプス』があります。

キルヒャーの地下世界と光と影の大いなる術
「光と影の大いなる術」「地下世界」

キルヒャーは、暗号術とルルスの「術」を基礎として、異言語の交流を可能にする「新複式記述法」を提案しました。

ライプニッツ

ライプニッツは国政や外交などの実務でも活躍しましたが一方では思索を続け、宇宙を調和的に統合する普遍的記号学の体系を構想しました。モナドと予定調和を説く哲学・神学のほか、数学・言語・法律・物理など諸科学にわたる業績を遺しました。微積分法の発見は有名で、記号論理学の祖とも称されています。

どんな思想も文学も、二十数字のアルファベットの組み合わせから成り立っています。これまでの作品はもちろんのこと、これから書かれるすべての文章もアルファベットの組み合わせで表現されます。

これと同じようにいくつかの最も基本的な概念を組み合わせれば、無数の概念を作り出すことができ、これまで誰も知ることのなかった真理もその中に含まれるのです。ライプニッツはこの方法を、記号によりあらゆることを表現できるという意味から、「普遍的記号法」と名付けました。また未知の真理を発見できるという意味で、「発見の論理学」とも言われます。

コンピュータやデジタル機器は二進数が使用されますが、数学的に二進法を確立したのはライプニッツです。

ライプニッツ計算機
ライプニッツが40年の歳月をかけて開発。1673年に1号機、2号機が作られた。写真は3号機。計算機。 4つの算術演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)ができる最初の計算機。

ルルスは語と語を組み合わせる機械によって、全世界の全真理を知ろうとする「ルルスの術(普遍的な偉大な術 ars magna generalis)」の発明に到りましたが、ライプニッツは『結合法論』で、このルルスの「術」や「記憶術」を洗練させたのです。こうしたことから近世ヨーロッパで再びルルスへの関心が高りました。

ところが19世紀から20世紀になるとルルスの思想は「神秘的な魔術」としてオカルティズム、神智学、秘密結社などが用いる道具となり、時代遅れの知的化石となって忘れ去られていきました。上記した学者たちが敷衍し生み出した百科全書思想、世界劇場構想、薔薇十字運動、普遍言語構想などの叡智は、葬られてしまったのです。

そかし現代になると数理論理学、象徴記号学、図像学などの分野でルルスの再評価がはじまりました。

9個のアルファベットの組み合わせで、宇宙という巨大な「書物」を解読せんとしたルルスの思想は、ギリシア・ローマ以来の「記憶術」やヘルメス・カバラの魔術的伝統と混交しながらルネサンスと宗教改革以降のヨーロッパ思想に、甚深な影響を与え続けました。

ルルスの術は、魂の内と外にあるものを考察する論理学であると同時に形而上学でした。図形の力をかりて、文字と記号を利用し、概念の組み合わせを機械化した計算理論の先駆でした。ルルスの結合術は神の摂理を説明するとした意図を超えて発展し、世界をカード化する現代のコンピュータ言語を理念的に準備したのです。

結合術は、順列組み合わせの術です。文学言語の生成にも有効だと考えられます。意識と無意識の統合を目指したシュルレアリストが偶然によるイメージの結合に注目したのも、意識が気づかないイメージを無意識は漠然ととらえていると感じていたからです。思いも寄らぬ言葉の結合が実は深い真実を示唆する契機になり、一定の要素の中で順列組み合わせをしていけば、それが何万、何十万ともなり、オリジナルを無視して、どこまでもリピートできるのです。

今回は、ライムンドゥス・ルルス(ラモン・リュイ)を中心に調べてまいりました。中世を代表するひとりの偉大な天啓博士に邂逅できたことはよろこびです。それでもこれほどルルスに立ち往生するとは思いも寄りませんでした。それほどに知が奥深いものと思われます。わたしのような者には、そのなんたるかに気づくことすらままならないのです。

ルルスの階段

参考文献

フランセス・A・イエイツ著『記憶術』監訳 玉泉八州男 水声社

P・ロッシ著『普遍の鍵』訳 清瀬卓 国書刊行会

ジョン・ノイバウアー著『アルス・コンビナトリア』訳 原研二  ありな書房

ウンベルト・エーコ著『完全言語の探究』訳 上村忠男 廣石正和 平凡社ライブラリー

高山宏著『近代文化史入門 超英文学講義』講談社学術文庫

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